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林総事株式会社
2011年7月27日 水曜日
鉄道の安全を守る確かな仕事を若い世代が受け継ぐ
会社の特色
大森東にある本社
大森東にある本社
 鉄道の安全を守るということは、その上を走る電車の安全な走行を守るということでもある。さらに言えば、電車に乗っている多くの人たちの命を守っていることになる。そこには保安に携わる多くの人とともに、私たちの目にはふれることは少ないが、正確で機能性に優れた数多くの装置や工具が重要な役割を果たしている。
 大森東で創業から30年を迎えた林総事株式会社は、主に鉄道信号保安装置・工具を開発・製作して、順調に発展を遂げてきた。
 「例えば、“座屈防止板”という製品があります。これは、砂利の上で線路を支えている枕木(まくらぎ)を固定し座屈を防止する装置です。最近は枕木もコンクリート製が主流になっていますが、時間の経過とともに電車の加重を受け、ひずみが生じてくる場合があります。この“座屈”という現象を防止して線路の安全を守ります」
 そう語る同社営業部課長の林 研之介さんは25歳。またインタビューには製造部主任の櫻井慎吾さんにも加わっていただいた。櫻井さんは26歳だ。
 同社は、鉄道会社と共同で機能性と迅速な作業性を有する製品を開発し続けている。
今後の展開
同社オリジナル製品の“オーダーメイド遮断機”
同社オリジナル製品の“オーダーメイド遮断機”
 同社では、ほかにも多彩な保安装置や工具を製作している。
 「最近は女性の保安員の方も増えています。工具も機能性ばかりでなく軽量で携行が楽なものをという要望がありますから、私たちも希望に沿った形で開発を行なっています。ただし鉄道の安全が第一ですから、確かな仕事が求められます」と櫻井さん。
 その製造の現場は、「若い」という印象。しかもマシニングなどの自動機械よりも汎用機械が多い。汎用というとベテランの技術者というイメージだが、同社は若い技術者が汎用を操って製作を行なっている。
 林さんは「当社はお客様の要望をうかがいながら開発を行ないます。その際は、大量生産というよりも、一つひとつを少しずつ改良と工夫を重ねて作っていきます。技術面では、ベテランから若手への切り替えがうまく運んだと思います。ベテランの指導は厳しかったですから、教えられる方はけっこうたいへんでしたが」と振り返る。
 大量生産が必要になった場合などは、「この大田区に協力会社として仲間がたくさんいますから安心です」と大田区で製造を続ける強みを強調した。
 主に鉄道会社との共同開発が多いが、自社製品も作っている。その一つが“オーダーメイド遮断機”。駐車場や工場、ビル、施設などの簡易ゲートとして利用されるもので電動式(垂直方向開放型)、手動式(垂直・水平方向開放型)がある。同社のヒット商品でもある。
 「お客様の用途や設置場所に応じて、遮断かんの長さや機能を調整できますから、安全対策はもとより、コスト削減につながる装置として多くのご注文をいただいています」
 同社の新製品、自社製品の多くは、現在代表取締役の林 源(はじめ)さんのアイデアが多いという。
 「今後は私たち若手が積極的にアイデアを出して、新しい製品を開発していきたいと思っています」
人材確保・育成
製作の現場は汎用機械が活躍している
製作の現場は汎用機械が活躍している
 同社の現場は、“若い”というだけでなく、活気が感じられる。それは、全国各地の展示会などに積極的に参加しているという姿勢にも現れている。
 毎年2月に開催される“おおた工業フェア”には毎回出展している。また、人材確保と育成にも積極的で、9月27日に(公財)大田区産業振興協会主催により開催するヤングジョブクリエイションおおた2011「若者と中小企業のマッチングフェア」に参加することも決まっている。
 「都立六郷工科高校からインターンシップも受け入れています。これからは若い人材の育成が企業にとって重要な課題になると思います」と林さんは言う。
 海外からの若い研修生も受け入れており、そうしたエネルギーが現場に活気を与えているのだろう。
 同社では技術者だけでなく、営業の新しい人材も、現場でのスタートになる。
 「当社の場合、営業が技術的なこともその場で判断できるような人材を育てていきたいと考えています。お客様に『できるか』と聞かれて、『会社に戻って確認します』という答えでは遅いんです。そのためにも、まず製造現場のことを知ってもらうことから始めています」
求める人材像
おおた工業フェアの出展ブース
おおた工業フェアの出展ブース
 若さとエネルギーあふれる同社が求める人材とは。
 「もちろん、工業系の知識を持っている方もいいのですが、むしろ入社してからも知識をどんどん吸収できるような柔軟性と積極性を持った方」という櫻井さんの言葉を受け、林さんは「そして、フットワークが軽い人、コミュニケーション能力を持っている方がいいですね」と語った。
 別に難しいことではない。どんな職場でも、先輩から言われることをきちんと聞き、疑問に思ったことはその場で聞いて確かめる。そして仕事の中身を自分から高めていこうという思いを持つことが大事だ。
営業部課長林 研之介さん(左)と製造部主任の櫻井慎吾さん
営業部課長林 研之介さん(左)と製造部主任の櫻井慎吾さん
事業内容
鉄道信号保安装置の製造・販売・設備工事、他

住所
東京都大田区大森東5-12-14

電話番号
03-3762-8451

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