大田区★おひとりさま
お稲荷様のとっておき(油揚げ)
2009年5月27日 水曜日
その名も「油あげ丼」(¥750)まぜてめしあがれ!
その名も「油あげ丼」(¥750)まぜてめしあがれ!
 穴守稲荷神社をはじめ、毎年正月には7つの稲荷神社をめぐる「羽田七福いなりめぐり」がおこなわれるほど、お稲荷様がひしめく羽田に気になるお店がオープンした。
 その名も「油揚げ」。
 庭にお稲荷様があったことから命名されたというこの店のこだわりは、「玄米菜食」と呼ばれる、肉や魚、卵・乳製品といった動物性の食材を使用せず、野菜を皮まで全て使いきる「命まるごといただく健康食」を提供すること。考えてみれば、油揚げも大豆からできている。
温かみがある店内
温かみがある店内
 店主の松田ゆりさんは、糀谷の生まれ。もともと調理師として働くさなか、家族の病気をきっかけに「玄米菜食」に出会う。台東区谷中に「谷中カフェ」をオープンし、7年近く実践を重ねてきた。人気店として不動の地位を確立しながらも「もっとゆっくり、丁寧に作れたらいい」「長く続けることを考えたら地元のほうがいいかな」との思いで移転を決断。お祖母さんが住んでいた6畳と4畳半、2世帯分のアパートを改造し2009年4月22日、オープンにこぎつけた。
 温かみのある店内。統一感のある什器類も、大学や銭湯から廃材を集めてやすりをかけ、柿渋まで自分たちで塗ったという手作りの品々というから驚きだ。スタッフばかりか、「ごはんを出すだけ」の手弁当で「谷中カフェ」からのファンにずいぶん手伝ってもらったと松田さん。玄関に掲げられた屋号入りののれんも、ファンが内緒でお金を出しあってプレゼントしてくれたものだと照れた。多くのファンに店が、そしてまた店の心が愛されているのがわかる。
手作りのパンやお菓子の販売も
手作りのパンやお菓子の販売も
 客層を考え「肉体労働の後でも満足できるメニューを心がけてた」というメニュー。玄米ごはんに国産納豆と有機野菜、そして油揚げをねぎソースを和えていただく「油揚げ丼」(¥750)。煮た油揚げをさらに揚げたという油揚げはカリッとしていて中はジューシーな「鶏肉風」で、ボリューム感たっぷり。それでいてもたれないのは「玄米菜食」のちからだろうか。
 他にもひき肉風に大豆を使用、ピリ辛のごまみそが坦々麺を思わせる「たんたん丼」(¥850)、香辛料の八角で煮た高野豆腐を揚げた「ハムカツ風定食」(¥750)など。プラス150円で大盛りにもでき、定食のおかず3品の盛り合わせ(¥1,500)などお腹も満足のラインナップ。パティシエが腕
をふるう「アーモンドムース」(¥380)などデザートも充実している。
無農薬コーヒー(¥380)ミルクには豆乳のこだわり
無農薬コーヒー(¥380)ミルクには豆乳のこだわり
 素材をまるごと食べるのが信条の「玄米菜食」ゆえに、農薬や化学肥料を使わない安全な素材にこだわる。消費者としてのみならず、月2回程度は休みの月曜日を利用して、お客様とともに「油揚げ」で提供している野菜を作る「相原農場」に通って汗を流す。身体によいばかりか、皮まで無駄にしないその姿勢は店のコストダウンにもつながると松田さん。リーズナブルな価格設定にも納得である。
 谷中時代に比べ広くなった店内に庭。朝市、貸切パーティー、個展や教室などの貸しスペースとしても活用していきたいという。整備中だという庭は今後、ミミズコンポスト(堆肥)を作って釣りのえさに利用したり、石焼釜を置いたり、野菜を作ったりもしたい…とアイデアがつきない。
 新天地への気負いどころか、余裕すら感じられるような松田さんは、食材同様どこまでも「自然体」だ。信念を声高に主張するでもなく、ただおいしい料理をそっとふるまうだけ。

 そんな自然由来の「油揚げ」は、羽田のお稲荷様にもとっておきの好物となるだろう。
大田区★おひとりさま26
庭には店名の由来ともなったお稲荷様が
庭には店名の由来ともなったお稲荷様が
玄米ごはんとお菓子の店 油揚げ
大田区羽田5-20-6
京急空港線「穴守稲荷」駅より徒歩5分
TEL 03-3741-0909
営業時間
 ランチ 11:30‐14:00
 ティータイム 14:00‐17:00
 夜 17:00‐21:00(日曜は‐18:00)
休日 月・火
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