大田区★おひとりさま
安全は安/易からぬ(さぬきや)
2009年2月25日 水曜日
国産・有機無農薬の素材がたっぷりつまったオリジナルメニュー「さぬき君」(¥850)
国産・有機無農薬の素材がたっぷりつまったオリジナルメニュー「さぬき君」(¥850)
 岩手産有機無農薬のうどん粉、北海道産有機無農薬のそば粉、天然かつおだし、有機無農薬の大豆を使ったしょうゆ、有機無農薬野菜を使った薬味や天ぷら、卵や塩、水――。
 買い物客でにぎわう、梅屋敷商店街の中腹に位置する「さぬきや」。
 さぬきやのこだわりは、なんといってもその素材のほとんどが「有機無農薬」「天然」「国内産」であること。
うどんやそばは時間との戦い!
うどんやそばは時間との戦い!
 もともとはお子さんのアトピーが原因で、自家用として取り入れ、その良さを実感していたという素材。しかし「有機無農薬」「国内産」の素材にこだわれば、毎回同じメニューを出すことは難しくなる。取引先を何軒か確保できたことで、店舗での提供に踏み切ったのは8年前のこと。
 その店名の通り、先代が創業したのは香川県。製麺業を営み、岡山県と香川県とつなぐ今は亡き宇高連絡船にもうどんを卸していたという。
 その後東京に場所を移し、関東の市場に合わせてそばも扱うようになった。梅屋敷で根をおろして40年あまり。店頭販売だけでなく「打ちたて手づくりの味を、直接味わっていただきたい」思いから、飲食スペースを設けたのは10年ほど前のことだという。
 7:3の割合で女性客が多い。健康に気を遣う地元のシニア層、場所柄東邦大学医療センター大森病院に通うひとも多いとか。
黒と赤を基調とした店内。全席禁煙
黒と赤を基調とした店内。全席禁煙
 メニューは「もり」(¥600)、有機無農薬の野菜がたっぷり入った冬季限定メニュー「けんちんうどん・そば」(¥1,050)など、そばとうどんのみのシンプルさ。14時までは日替わりごはんのサービスもつく。素材の本来持つうまみが引きだされた、やさしい味。
 「昔、『安くておいしくて安全』は『当たり前』のものだと思われていたように思う。しかし実際に農家や養鶏場に足を運んで、『安くて安全』はその手間からいって成り立たないと思った」と店主の大瀧二郎さん。収穫率を上げようと思えば、薬に頼らざるを得なくなる。だから有機無農薬のものの収穫は少量で、時季があるのは当たり前。口に入るものひとつひとつの安全のために、手間に見合った費用がかけられていい、そんな当たり前に気づかされる。
 天ぷらを揚げる廃油を使ってせっけんを作ったり、店で出た野菜くずを堆肥にするなどの徹底ぶり。手間をかけて、安全を守る。「さぬきや」の想いに共感する人はきっと増え続けている。
大田区★おひとりさま23
店頭販売で生まれるコミュニケーション。午前中は手打ち実演もみられる
店頭販売で生まれるコミュニケーション。午前中は手打ち実演もみられる
さぬきや
大田区大森西6-13-14
TEL 03-3762-6065
営業時間 10時‐18時
休日 日祝
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