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2010年12月17日 金曜日
アーケードにかかる「フラッグ」
アーケードにかかる「フラッグ」
 池上通り沿いの「山王COCO商店街」こと新柳会商店街振興組合では、大学やNPO団体、商店街加盟店以外の企業などさまざまな主体と積極的に連携を図りながら、JR大森駅との往復に商店街をただ通過している人たちにも、もっと商店街を身近に感じてもらえるような工夫を進めている。
 頭上を見上げれば、アーケードにかかる「ほぼ月刊フラッグ」。東京大学や首都大学東京の教員と学生を中心に結成された「大森山王プロジェクト」のみなさんのアイデアで、2009年から続けられている。毎回決まったテーマを設け、アーケード約230メートルの間に、学生が制作を手掛けた、行き帰りそれぞれ28枚のメッセージが並ぶ。「あなたがダチョウなら駅まであと35秒」など、思わず笑みがこぼれるひとことから、馬込文士村など周囲の歴史に関する豆知識、ときにはチクリと胸にささるマナーへの提言まで。商店街イベントのたびに、同プロジェクトが商店街を道行くひとたちへのインタビューを重ねて集めた情報の数々が、閉店後から開店前までの商店街を楽しく演出している。
「山王ココ祭り」のにぎわい(2010年9月)
「山王ココ祭り」のにぎわい(2010年9月)
 さらに2010年からはインターネット技術を多用し、商店街の「今」を伝える試みが行われている。
 9月25日、26日に行われた商店街イベント「山王ココ祭」では、輪投げや駄菓子屋さんなど、地元の「子ども店長」が店を切り盛りする縁日が開かれたほか、「COCOったー in LIVE!」と題したプログラムが組まれた。簡易ブログ「twitter」を使って、商店街で実施しているイベントを同時進行で伝え、それを見た感想を「つぶやき」あう様子が、商店街事務所に特設した「スタジオCOCO」の大型モニタに表示された。そのほか、商店主のインタビューや、地域で活動をしているひとたちとのトークライブ、当日のまちの出来事を生中継し、動画でも配信。ネット回線を通じた「今」と、目の前の商店街で繰り広げられている「今」とが交錯しながら、「お互いの顔が見えて、会話が弾む」空間が生まれた。
商店街事務所がスタジオに変身!
商店街事務所がスタジオに変身!
 12月18日、19日には、商店街を道行くひとたちから、自分にとっての「今年の一文字」を募集するイベントを実施する。今回は、それぞれが書いた「今年の一文字」を商店街事務所のガラス戸に投影する試みだ。今後ガラス戸には、歳末セールに合わせて商店街の各店舗が意気込みを語った映像や、地域のイベント情報も投影される予定という。アーケードの上にも大型モニタを設置して映像を流す展開も予定されている。
 昼には商店主の見守る目があり、夜も見通しがよく明るい商店街のアーケードは、買い物をするのみならず、安全で安心な道として、もはやまちにかかせない「インフラ」。時代の流れにその伝え方、伝わり方を変えながらも「お互いの顔が見えて、会話が弾む」にぎやかな商店街の姿は、まちの共有財産であり続けるに違いない。
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